GALLERY@倉馬奈未 創作での悪について 忍者ブログ
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自身の創作の話になりますが
「悪」というものを小気味よいと感じているキャラクターとして
「赤い遺髪」のヨアというキャラを描きました。

彼女は人間に全く関心がないように見えて
実は、ごく普通の人間が時折見せる「何気ない悪」「裏切り行為」を見た時に
それでこそ人間、と感じているというか
人間のそういった部分が好ましいという考えを持っているだろう、という設定で創っています。
多分、基本的に人間の心を面白いと思っているのです。

漫画は、編集さんの意向等もあって、
100%自分の好きなものが描けるわけではありませんが
※子供の頃は漫画家さんは自分の好きな話を自由に描いていると思っていました。
「赤い遺髪」は自分の好きな要素を入れ込めさせて頂けた作品です。

初めは心底の悪、のようなキャラを描いてみたいとも思いました。

突き抜けた悪というキャラクターには憧れますが
(例えばバットマンのジョーカーのような)そういったキャラは描写が難しいですし
悪が好きと言っても創作の中の話で
ヨアという少女の姿をしたヴァンパイアは、
おそらく、どうしようもなく冷たい部分がある
「突き抜けた悪」という存在ではなかったと思います。


それに対峙する「善」であるべき神父の描写も、どこか迷いと憎しみと哀しみを抱いたまま葛藤していて
余裕がありません。

白黒ハッキリした「善と悪」という存在ではなかった。
ある意味とても人間くさかったと思います。
コントラストがあるとしたら、ヨアには余裕があり、神父には余裕が全くない。

そして描き終わった後に、自分自身に性格が近いかもしれないと思うのは
神父の方でした。

話のオチとしては
自分に迷いが無い方が目的を達成する的な感じだったなと思い返しています。

この文章にオチ…これはオチはありません…雑記なので。
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